根管治療の際に使う「MTAセメント」って皆さんご存知ですか?
MTAセメントとは従来の材料では保存できない歯の神経や、穴の空いた歯根を保存できる可能性がある材料です。
非常に体の組織に馴染みやすく抗菌作用もある材料であり、主にアメリカの根管治療専門医の間ではよく使われます。
今回はMTAセメントについご紹介します!
根管治療のどういう時に使うの?
まず、根管治療は歯髄(歯の神経)に虫歯が達してしまった時に行います。
歯髄を取って、空洞になった根管を消毒などをし無菌状態にします。
その後、根管充填と呼ばれる方法で根管内を封鎖して人工歯(銀歯やセラミックなどの被せ物)を装着します。
その根管充填の際に使われているのがガッタパーチャと呼ばれる材料です。
この充填する素材がガッタパーチャがほとんどでしたが、最近になりMTAセメントで充填するという方法が流通し出したんです!
ガッタパーチャでは根管内を詰めるだけで、歯根の外に万が一出てしまうと痛みが出てきてしまったりします。
根管内に穴ができている・歯根の先が破損しているという場合は、抜歯になるケースがあったりしました。
ただしMTAセメントは封鎖性や殺菌性が優れているため、歯が残せる可能性が大幅に上がるんです🦷🌟!
MTAセメントの性質
先述した通り、封鎖性・殺菌性に優れている材料。ただそれだけの説明ではあまりピンとこないですよね🤔
封鎖性について
MTAセメントは歯に接着する性質があるため、接着剤を使用する必要がありません!
(ガッタパーチャは接着剤を使用して詰めます)
さらにMTAセメントは固まると膨らむ性質なので、根管内に十分フィットし細菌の繁殖が劇的に減らせます。
殺菌性について
MTAセメントは強アルカリ性で最近を死滅させる効果があります。
再根管治療にならないためには再感染予防が重要です。
どんなに除菌をしても完全に無菌状態にするのは難しいと言われているため、死滅させる効果のあるMTAセメントの使用がおすすめです。
さらに身体との親和性も良く、先述した根管内に穴ができている・歯根の先が破損しているという場合でもMTAセメントなら心配いりません。
デメリットってあるの?
答えはYES。
1番は費用がかかることです。
保険内では使用できる材料が限られているため、まずMTAセメントでの充填はできません😿
自由(自費)診療の場合当院では、自由(自費)根管治療代➕MTAセメント代といただいております。
料金は歯科医師またはコンサル時にトリートメントコーディネイターへお尋ねください👂
歯1本の治療で十何万か…と思うと気が引けると思います。お気持ちとてもわかります😵💫
ただ再根治の可能性を免れる・抜歯リスクを減らせる・インプラントや入れ歯になるリスクを考えると、
メリットはある方法なのではないかと思います👩🏻🔬!
もう1つは1度MTAセメントで埋めたところは固まってしまい取り除くことができません。
ほとんど再根治になるケースはないですが仮に必要になった際は外科的な治療方法を取る可能性があります。
⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰
日本での導入が始まってから十数年のMTAセメント。
実はできる歯科医院はまだそう多くありません。自分の歯を守るためにも最善な方法を選びましょう!
当院では根管治療に入る前に基本コンサルの時間を設けて、治療方法の説明や気になっていることのご相談を承るお時間をいただいています。もし気になる場合はその時にお声がけくださいね🗣️