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2019.01.22

フッ素の効果的な使い方

前回紹介した、虫歯予防に効果的なフッ化物フッ素)の使い方を紹介します。

🦷フッ化物洗口
フッ化物洗口は毎日1回の頻度で、歯の表面にフッ化物イオンを作用させることを狙いとした家庭でできる洗口法です。この方法は4歳以上に適した方法なので乳歯に対する虫歯予防効果は不十分であり、おもにはえたての永久歯の虫歯予防手段と言われています。
十分な予防効果を得る鍵は数年以上にわたって継続実施することです。また虫歯処置をした歯や矯正中で磨きにくい時期や、虫歯になりやすいタイプへの対策としても重要な予防方法です。

対象年齢)4歳から成人、老人まで広く適用されます。とくに4歳から開始し14歳まで継続することが望ましいです。その後の年齢においても生涯にわたって歯に作用させることが効果的です。
実施方法)フッ化物洗口の実施に際して、事前に水で練習をさせ、飲み込まずに吐き出せることが可能になってから開始します。
手順)歯磨き後、510mlの洗口液で全ての歯に行き渡るよう30秒ぶくぶくうがいします。
洗口後の注意)洗口後30分間はうがいや飲食物を摂らないようにします。就寝前が望ましいです。
管理上の注意)フッ化物の薬剤を溶かして使用する洗口液のタイプの場合、薬剤を溶かす水は新鮮な水道水でかまいません。ミネラルウォーターは硬度が高いものが多いので使用しません。洗口液は冷暗所に保管しておき、決められた期限内で使い切りましょう。
保存にはプラスチック容器が望ましいです。

🦷フッ化物配合歯磨き粉
フッ化物配合歯磨き粉を使用しない歯ブラシによる歯磨きの虫歯予防効果はほとんどないと言われています。
歯磨き粉の使用はうがいが出来るようになってから使用します。
フッ化物の種類と見分け方)歯磨き粉の成分表示の欄に「モノフルオロリン酸カルシウム」「フッ化スズ」「フッ化ナトリウム」のいずれかの表示があるかを確認します。また、化粧品と医薬部外品がありますが、フッ化物が配合されているものは医薬部外品です。
効果的な使用方法ダブルブラッシング)1回目の歯磨きは汚れの除去、2回めは歯ブラシにフッ化物配合歯磨き粉をつけ全体に広げます。3分ほど泡立つように磨き、歯磨き粉を吐き出し少量の水で1回のみうがいします。その後12間程度は飲食をしないことが望ましいです。

*フッ化物洗口とフッ化物配合の歯磨き粉を併用しても、フッ化物の過剰摂取にはなりません。